ドメイン変更時の順位変動でアクセス数が激減してから復活するまで
2024年の年始に当サイトのドメインを変更しましたが、ドメイン移転時にアクセス数が25%ほど減り、移転後2週間したところでさらに落ちて72%減になりました。最大で元のアクセス数の4分の1まで落ちた状態です。
ドメイン移転時に一時的に順位が下落することは珍しくありません。301リダイレクトしたとしても順位が落ちることはあります。
多くの場合、数週間~1ヶ月もすれば元の順位に戻りますが、順位が戻らないこともあります。順位が落ちてから数日しても戻らないときに、元のドメインに戻す人もいますが、それだといつまで経ってもドメインを変更するという目的が達成できません。
今回は、念願だった社名と完全一致の.co.jpドメインが取れたことによる移転なので、一時的にマイナスの影響があったとしても、元のドメインに戻すという選択肢はありませんでした。
ドメイン移転と同時にやったこと
今回のドメイン移転は単純なサイト移転ではなく、サイト構造などにおいて大幅なリニューアルをしました。最終的にこういうサイトにしたいという理想形を、移転と同時に実行した形です。
- コーポレートサイトのリニューアル
- コーポレートサイト内にコンテンツを追加
- 下層サイトのディレクトリ名とパーマリンクの変更
- 全サイトのカテゴリーの整理(削除)
このドメインは下層に2サイト(FPマネー学・ALBINOTE)あり、合計3サイトありますが、ほぼ同時に3サイトを移転した形になります。
下層サイトのディレクトリ名については、FPマネー学はハイフンを抜いて、ALINOTEはテキトーに付けたディレクトリ名をサイト名に合わせて修正しました。ALINOTEの方は移転の数ヶ月前に既に変えていたので、移転と同時にやったわけではありません。
ドメイン移転と同時に、全サイトのカテゴリーの整理やパーマリンクを変更しました。今までは「/%category%/%post_id%/」でカテゴリー名と数字の組み合わせでしたが、「/%category%/%postname%/」や「/%postname%/」になりました。
SEOの観点では、パーマリンクはあまり気にする必要はありませんが、カテゴリーを含めるとカテゴリースラッグを変更したり、カテゴリー自体を削除したときにURLが変わってしまうのが難点です。カテゴリーを含めることで、カテゴリーごとのアクセス状況が確認できるメリットもありますが、最近はそれもしていなかったので変更することにしました。
URLの変更は、移転後に順位が安定してから実行するか、移転の数ヶ月前に終わらせておくのがよいと思います。今回は準備期間0で、ドメインが取れたから移転したという形なのと、ドメイン自体が変わるんだから、ドメイン名以下のURLが変わっても同じだろうと考えました。
サイト移転のアドバイスをする場合は、できるだけ順位変動がないように、細心の注意を払いますが、自分のサイトだとどうしても雑になってしまいます。あとやったことがないことをやりたくなるので、移転と同時に全部まとめてやったらどうなるかを試してみたかったのもあります。
ドメイン移転後のアクセス数の変化
これが移転前のデータです。12月はアクセス数が減るサイトなので、11月の1日6,000ぐらいが移転前のアクセス数のベースです。
これが移転直後から現時点までのアクセス数の推移です。移転直後のアクセス数が4,500だったので、最初の時点でアクセス数が25%ほど減っていた状態です。
そこから2週間ほど経ったところで、アクセス数が激減しているのがわかると思います。特定のディレクトリやページではなく、ドメイン全体のあらゆるワードの順位が落ちました。
最もアクセス数が少なかったときで1,690なので、最大で72%ものアクセスが減ったことになります。
サイトごとのアクセス数の推移はこの様になっています。
コーポレートサイトは記事を追加したり、コンテンツを追加して、大幅にリニューアルしました。元々1日50くらいのアクセスだったものが900くらいになっています。これからグングン伸びていく予定です。
ALBINOTE内の記事は不要なものを削除して、かなり記事数を減らしました。
FPマネー学の記事はほぼいじっていません。
アクセス数が激減したときは、まさかペナルティか?とも思ったのですが、その後の挙動を見る限りではエイジングフィルター+ドメイン移転後の再評価による一時的な下落だったのだと思います。
エイジングフィルターは、最近あまり聞かないワードですが、新規ドメインや長期間まともに運用されていなかったドメインは、サイト公開から一定期間、検索順位が上がらない現象が見られることがあります。
Googleがこういったアルゴリズムについて明言したわけではなく、全ての新規ドメインに現れる現象でもないため、発動条件も不明です。この間はとにかく順位が上がりません。
すでに以前のアクセス数を超えるところまで来ているのですが、これはコンテンツを追加したことによる新規流入分も大きく、既存の記事のみに限ると、以前のアクセス数までは戻っていません。
現時点でもYMYLど真ん中の金融系キーワードなどは圏外に飛んだままで、エイジングフィルターは完全には取れていないと思っています。YMYLは特に新規ドメインに対して厳しい印象があります。半年後、1年後にどうなっているかというところです。
大幅な下落時から順位変動を記録してみた
大幅に順位が下落した直後からGRCの1日分の変動数を記録していきました。現在Googleのコアアップデート中なので、コアアプデのロールアウトが完了するまでは、記録し続けたいと思います。
ドメイン移転後2週間が経過した1/19に、ほぼ全てのワードが落ちました。その後1週間は大きな変動はなく、この間の記録は取らなかったのですが、1/26に順位が戻り始めたことで再び取り始めました。
1/19↓ | 1/26↑ | 1/27↑ | 1/28↑ | 1/29↓ | 1/30→ | 1/31↓ | 2/1↓ | 2/2↓ | 2/3↓ | 2/4↓ | 2/5↓ | 2/6→ | 2/7↓ | 2/8↑ | 2/9↓ | 2/10→ | 2/11→ | 2/12↑ | 2/13↑ |
2/14↑ | 2/15↑ | 2/16↑ | 2/17→ | 2/18↑ | 2/19↑ | 2/20→ | 2/21→ | 2/22↓ | 2/23↓ | 2/24↑ | 2/25↓ | 2/26→ | 2/27→ | 2/28↓ | 2/29→ | 3/1↑ | 3/2↑ | 3/3↑ | 3/4↑ |
3/5↑ | 3/6→(コアアプデ) | 3/7→ | 3/8↓ | 3/9→ | 3/10↑ | 3/11↓ | 3/12→ | 3/13↓ | 3/14↓ | 3/15→ | 3/16→ | 3/17↑ | 3/18→ | 3/19↓ | 3/20→ | 3/21↓ | 3/22↓ | 3/23→ | 3/24→ |
3/25↓ | 3/26↓ | 3/27→ | 3/28↓ | 3/29→ | 3/30↑ | 3/31↓ | 4/1→ | 4/2→ | 4/3↓ | 4/4→ | 4/5→ | 4/6↓ | 4/7↑ | 4/8→ | 4/9↓ | 4/10↑ | 4/11↓ | 4/12↑ | 4/13↑ |
4/14↓ | 4/15→ | 4/16↑ | 4/17↓ | 4/18↑ | 4/19→(コアアプデ終了) | 4/20↓ | 4/21→ | 4/22↓ | 4/23↓ | 4/24↓ | 4/25→ | 4/26↓ | 4/27↑(コアアプデ終了告知) | 4/28→ | 4/29→ | 4/30→ | 5/1↓ | 5/2→ | 5/3→ |
5/4↓ | 5/5↓ | 5/6↓ | 5/7↑(寄生アプデ) | 5/8↑ | 5/9→ | 5/10↓ | 5/11↑ | 5/12→ | 5/13→ | 5/14→ | 5/15→ | 5/16↓ | 5/17↓ | 5/18→ | 5/19→ | 5/20↓ | 5/21↓ | 5/22↓ | 5/23→ |
激落ちしてから1週間ほどで順位が戻り始めたのですが、すぐにまた落ち始めて、戻りの変化が見られたのは2/12からです。
ドメイン移転から1ヶ月と少し、激落ちしてから4週間ほどがたったところです。このときはまだ疑心暗鬼の状態で、またすぐに落ちるのではないかとビクビクしていましたが、落ちたり上がったりを繰り返しながら、少しずつ回復していきました。
bingの検索順位が上がった
計算ツールを作ってからbing経由のアクセス数が増えました。
同じ時期のGA4とサチコのデータです。1日あたりのアクセス数に大きな差が見られます。
サチコはGoogle経由の流入なので、GA4の数値と同じになることはありませんが、それでも2倍近くの差が付いているのは珍しいです。
GA4の参照元データを見ると、bing経由の流入が多いことがわかります。この頃は、bingの検索順位が高く、Yahoo!と遜色ないほどのアクセス数を獲得しています。
GA4とサチコのアクセス数に大きな差があった理由は、bing経由の流入が多いためです。サチコはGoogle経由の流入数なので、Yahoo!やbingからの流入数が多いサイトは、2つの数値に差が出ます。
ちなみに、サイト分析ツールのahrefsはbing経由のアクセス数が上手く計算できていません。
bingの検索エンジンシェアは10%以下ですが、上位表示するキーワードによっては、bingからも多くのアクセスが見込めます。
新規ドメインの不可解な動き
新規にドメインを取得してサイト運営を開始すると、始めの数週間~数ヶ月はGoogleで高評価を得られないことがあります。
いわゆるエイジングフィルターと呼ばれるもので、この期間は何をやっても十分なアクセス数が得られません。ペナルティというわけではなく、Googleが新規サイトを見定めている状態です。
そのサイトが信頼できるものかわからない状態ないので、評価されなくて当たり前と言えば当たり前です。旧ドメインから301したとしてもダメなときはダメです。
- 新規に取得したドメイン
- 新規ではないが長期間運用されていない(インデックスから消えていた)ドメイン
- 被リンクが急増したドメイン
これらのドメインがエイジングフィルター(再評価期間)にかかる可能性があります。今回のケースは②に該当します。
スモールワードでも順位が付かなかったり、圏外へ飛んですぐ戻ってまた圏外へ飛んだりと、通常見られない動きが見られます。
最近はあまりエイジングフィルターの話を聞かなくなっていますが、実際にそう感じる動きは今でも見られます。
全ての新規ドメインに対してエイジングフィルターが発動するわけではなく、どういったドメイン(サイト)が引っかかるのか明確な答えはありません。順位が上がり始めるまでの期間もそれぞれです。
この期間は何をやっても上がらないので、できることと言えばサイト改善ぐらいです。
サイトリンクの変化
301リダイレクト完了後すぐにサイトリンクが表示されたのですが、順位が大幅に下落したタイミングでサイトリンクが消えました。
その後は、再びサイトリンクが表示されたり、消えたりを繰り返しています。
トップページのサイトリンクが消えているときは、複数のページが上位に並んでいます。
表示される項目が5つや6つに増えることもあります。
サイトリンクの表示がサイト評価に直結しているとは思いませんが、何かしらの関係はあるのかもしれません。
旧ドメインが検索結果から消えるまでにかかった期間
「株式会社アルビノ」というキーワードで、旧ドメインが100位以下に消えるまでにかかった期間は2ヶ月です。
新ドメインが1位に表示されてからも旧ドメインは40位ほどで推移していましたが、移転から2ヶ月ほどしたところで完全に消えていきました。
落ちている間の挙動
- スモールワードでも圏外に飛ぶ
- 飛んでる間にインデックスが削除されることはない
- 飛んだり戻ったりを繰り返すワードが多い
- 以前と同順位のまま全く飛ばないワードもある
- 新記事のインデックスは普通に早いが上位表示はされない
- タイトル修正後の検索結果のタイトル更新も早い
- ワードによっては旧ドメインのURLが検索結果に残っている(新ドメインよりも上位)
アクセス数が少ない(順位が元に戻らない)こと以外は、ほぼ通常運転の状態です。
順位下落中にやったこと
Googleの順位はGoogleの気分次第なので、順位を戻す方法などはありません。
Googleのコアアップデートのタイミングで回復するケースも多く、そういった場合は、コアアプデが来ないことには戻りません。
1ヶ月なのか、2ヶ月なのか、半年なのか、サイトによって異なりますが、この間はサイト改善以外にやることはありません。
- 301リダイレクトの確認
- サチコの手動による対策、セキュリティの問題を確認
- サチコのページがインデックスに登録されなかった理由の確認
- サチコのクロール リクエストの404(新ドメイン)、301(旧ドメイン)を確認
- コーポレートサイトのリニューアル
- サイト速度の改善
- 新規記事を書く
- 新規コンテンツを作る
- 山に登る
- 徳を積む
設定に間違いがあったら待っていても仕方がないので、301リダイレクトやサチコは何度も確認しました。
新ドメインのインデックスに問題がないか、クロールの統計情報の404や301で意図していない動きはないかなどもチェックが必要です。
確認して問題がなければ、あとはサイトの構造やコンテンツを見直します。これで状況が良くなるわけではありませんが、どのみちできることは限られているので、この機会に気になるところは全て直しておきましょう。
順位が落ちると全く何もやる気がしないかもしれませんが、通常通りサイトを運営するのがコツです。新規記事を公開することで、Googleにサイトが動いていることを見せるのも大事です。この間は2日に1記事は追加していました。
移転後しばらくしてからコーポレートサイトを充実させようと思っていたのですが、前倒しで実施することにしました。
詳しくはそれぞれのページを見ていただきたいのですが、マネープランニングに役立つツールを作りました。WordPressのプラグインをカスタマイズして作っていますが、年金の手取り計算などは、超複雑な計算式がいくつも入っているので、完成するまでに時間がかかりました。
順位が落ちているときは、何かの作業に没頭してGoogleのことを忘れるのがおすすめです。
メンタルがやられないように気晴らしも大事です。私は登山が趣味なので、週1ペースで山に登りまくりました。ちょうど雪山シーズンで、キレイな景色が心を癒やしてくれました。適度に運動すると夜もぐっすり眠れます。
Googleの順位は、最終的には神頼みの世界なので、ゴミ拾いなどで徳を積んで、神社にお参りして時が経つのを待つのもおすすめです。
今までブロックエディタを使っていなかったのですが、コーポレートサイトのリニューアルを機にサイトテーマをSWELLに変更し、ブロックエディタを使い始めました。
結果的に、サイトの外観も中身も以前のサイトよりも格段に良くなったと思います。
元々リニューアルはやるつもりでしたが、順位が大幅に下落したことで、リニューアルに力が入りました。過去にないぐらいサイト運営のモチベーションが上がり、久々にやりたいことが多すぎて朝早く起きてしまう状態になりました。Googleさんありがとう。
サイト移転は段階的に行う
今回のドメイン移転でアクセス数が大幅に減少した理由を特定することは難しいですが、自身のサイトでなければもっと慎重にやったであろうことは間違いありません。
- 新規ドメイン取得後すぐに移転した
- 移転と同時に色々な変更を加えた
今回は、ドメイン取得後すぐに下層サイトを1つ301リダイレクトし、新規ドメインが問題なくインデックスされるのを確認してから、その後数日で全URLを301しました。
本当は、新規ドメインで仮ページを作り、1ヶ月ほど置いてから、下層サイトの1つをリダイレクトし、そこからまた1ヶ月ほどしてから全URLをリダイレクトする方法がよかったかもしれません。ただ、時間を空けたところで順位変動するときはします。
サイトのデザインや中身、URLを変更せずに、一旦全て旧ドメインと同じ状態で移転して、その後問題がなければ段階的にリニューアルしたり、スラッグを変更した方がよかったかもしれません。旧ドメインでスラッグを変更して、しばらくしてからドメイン移転する方法もあります。ただ、この場合でも、URL変更時やドメイン移転時に順位変動する可能性はあります。
数回に分けて段階的に移転作業を行う
サイトの規模が大きく技術的に可能な場合は、最初にサイトの一部を移転してトラフィックと検索のインデックス登録への影響をテストすることをおすすめします。その後で、サイトの残りの部分を一度に、またはいくつかに分けて移転します。一度に行う変更を 1 つのみにするサイトに対する
※Google公式サイトより
変更を 1 つずつ順に行い、すべてを同時に変更しないように変更内容を計画します。
サイト移転のベストプラクティスにも少しずつ移転し、1つずつ変更していきましょうと書かれています。
ただ、いくつもやることがある場合、完了するまでに時間がかかります。他人へのアドバイスとしてであればこのようにやった方がよいと伝えますが、自サイトで、やりたいことが山のようにあったので、一気に実施してしまいました。
少しずつ移転したほうがよいと言うのは簡単ですが、実際にやろうとすると難しいですよね。新ドメインに下層サイトだけ移転したら、新ドメインのトップページがない状態になるし、ドメイントップだけ移転したら、旧ドメインは、トップだけ301されて、下層が200の状態になるし。
新ドメインに仮サイトをアップして、ある程度の時間が経過してからトップを301⇒下層を301する方法もありますが、仮サイトを作る手間があります。
新ドメインにショボイ仮サイトをアップすることによるマイナス面もあるので、ドメインを認識させるためだけのページやサイトを公開するのもどうかと思います。
旧ドメインでリニューアルやURL変更を実施して、その間に新ドメインにしっかりしたサイトをアップして、数ヶ月してから移転するのがベストだったかもしれませんが、数ヶ月も待つのが嫌でした。繰り返しますが、このやり方でもドメイン移転時に順位変動する可能性はあります。
順位が変動することを想定しておく
どのようなやり方をしたとしても、ドメイン移転によって順位変動したり、一時的に評価が安定しない可能性はあります。
移転中、サイトのランキングが一時的に変動することを想定する。
サイトの大幅な変更があった場合は、Google がサイトを再クロールしてインデックスに登録し直す間にランキングが変動することがあります。原則として、中規模のサイトでほとんどのページの移転がインデックスに反映されるのに数週間かかり、より大規模なサイトであればそれより長くかかります。Googlebot と Google のシステムが移転した URL を検出して処理する速度は主に URL の数とサーバーの速度によって異なります。サイトマップを送信すると検出プロセスに要する時間を短縮できます。また、より適切な処理としてサイトはセクション単位でも移転できます。これには時間を要します。
※Google公式サイトより
サイトの移転が完了したことを認識するため、Googlebot は少なくとも 1 回、新旧両サイトのすべての URL にアクセスする必要があります。クロールの頻度は一定ではありません。Googlebot のクロール頻度はサイトのサイズと可能なクロール速度によって異なります。移転は URL ごとに行われます。
Googleの評価が新ドメインへ完全に移行するまでに、数週間~数ヶ月かかります。その間は順位変動する可能性があります。
しばらく順位が戻らずに、コアアップデートを1~2回経てから順位が戻ることもあります。そうなるともう元に戻ったのではなく、別要因で評価が上がった可能性も出てきますが、それは誰にもわかりません。
特にまだインデックスされていない新規ドメインへの移転の場合は、変動する可能性も高くなります。albino.co.jpはドメイン歴としては17年ほどありますが、以前の所有者が積極的に運用していたわけではなく、さらにco.jpドメインは期限切れから6ヶ月間の凍結期間があります。
そのようなことも踏まえると、新規ドメインと同じような扱いになり、移転の影響も大きかったのかもしれません。ただ、ブラックSEOを実施したり、手動ペナを受けているドメインではなくてよかったです。念願叶って取得したドメインがペナっていたときは地獄です。
順位が下がったときに移転を停止する
手動ペナルティやアプデで大幅に順位が落ちたドメインのペナ回避として移転する場合は、新ドメインの順位が下落した時点で元に戻したり、別ドメインへ移転する方法もあります。(長期的に見ればどの道ペナるとは思いますが)
今回の場合、会社名と完全一致の.co.jpドメインが取れたことによる移転なので、基本的に何があっても元のドメインに戻す気はありませんでした。日本で事業を行う法人にとって、これ以上のドメイン名はありません。自社で取った.co.jpドメインはこれが初めてです。
会社名と完全一致ではなく、albino-inc.co.jpやalbino-media.co.jp、arubino.co.jpなどの少し名前を変えたドメインを取る方法もありますが、ドメイン名にハイフンを入れたくありません。社名と完全一致のドメインが欲しくて、albino.co.jp、albino.jp、albino.comといったドメインが空くのを待っているうちに10年が経過してしまいました。
そもそも論としては、会社名を決めるときに一般名詞ではなく、まだ世にない固有名詞にしておけば、その時点で会社名と完全一致の.co.jpドメインが取れます。次に会社を作るときはその辺も考慮したいと思います。
今回の場合であれば、順位が下がったときに、下層サイトのディレクトリ名とスラッグ変更を一旦やめて元のURLに戻すという選択肢もあります。ただ、一度新URLがインデックスされたあとに元に戻すのは、それはそれでGoogleを混乱させることになります。
ドメイン移転時に順位が落ちてもジタバタせずに待つのが基本です。ペナルティでなければ元に戻る可能性の方が高いです。
URL移転後の順位下落時に確認すること
- 旧URLからの301リダイレクト設定が間違っていないか
- robots.txtや.htaccessでGoogleボットを弾いていないか
- サチコに「手動による対策」が届いていないか
- サチコの「ページがインデックスに登録されなかった理由」に意図していないものがないか
- サチコの「削除ツール」で送信されたリクエストに意図していないものがないか
- サチコの「アドレス変更」を実施したか
- 内部リンク、被リンクは変更したか
ドメイン移転だけではなく、同一ドメイン内のURL変更でも注意しなければいけないことです。
アクセス数が戻らないときや、以前より順位が落ちたときは、最低限これぐらいは確認しておきたいところです。
301リダイレクトの確認
ドメイン移転において何よりも大事なことが301リダイレクト設定です。これができていないと旧ドメインの評価を引き継げません。
トップページだけでなく、カテゴリーや個別記事の301も確認してください。301の設定ミスで順位が落ちるパターンは多いです。
リダイレクトチェッカーを使うと100URLまで一括で301チェックできます。ちゃんと301されていても、サーバーが込み合っているとエラーになります。時間を空けて試してください。
1記事ずつチェックしたいときは、ChromeのRedirect Pathを使うと便利です。
Redirect Pathをインストールした後に、アドレスバーに旧URLを入力して、301⇒200になっていればOKです。
301リダイレクトのやり方はいくつかありますが、.htaccessでもプラグインでも、移転後は定期的に301チェックするのがおすすめです。
.htaccessを書き換えたり、プラグインの不具合で、設定したつもりの301設定が機能しなくなることもあります。
robots.txtの確認
robots.txtテスターが終了してしまい、テストするのは難しいのですが、robots.txtでGoogleボットに対してクロール拒否(Disallow:)していないかなどを確認します。
Google Search Consoleの「設定⇒robots.txt」で構文エラーなどが確認できます。使い勝手はよくありませんが、ROBOTS.TXT確認ツールもあります。
ただ、新URLで公開した記事がインデックスされた時点で、Googleボットを弾いていることはないでしょう。
特定のディレクトリや記事だけインデックスされないような場合は、robots.txtの設定が間違っているかもしれません。
その場合は、「ページがインデックスに登録されなかった理由」の「robots.txt によりブロックされました」で意図しないページが上がってくるのでわかるはずです。
手動による対策を確認
大幅に順位が落ちたときに最も怖いのが手動による対策です。
手動による対策やセキュリティの問題に、Googleからメッセージが届いていないかを確認します。これは移転前にやっておかなければいけないことですが、移転後しばらくしてからメッセージが届くこともあります。移転後の動作がペナルティの対象となり、新たに届くこともあるでしょう。
ページがインデックスに登録されなかった理由を確認
ページを見ると「ページがインデックスに登録されなかった理由」が確認できます。
robots.txtやnoindexなど、自らの設定でインデックスさせていないページがあること自体は問題ではありません。
「クロール済み - インデックス未登録」「検出 - インデックス未登録」にインデックスさせたいページが含まれている場合は確認が必要です。ただし、Googleがクロールしたばかりのサイトは、この項目が一時的に増える場合があります。
URLで検索したり、site:コマンドで検索して該当のURLがヒットすれば基本的に問題ありません。しばらく様子を見ているとインデックス未登録が減っていくはずです。
クロールの統計情報を確認
新ドメインのクロールの統計情報の404ページで、必要なページが404になっていないかをチェックします。
旧ドメインのクロールの統計情報の301ページで、301リダイレクトされているページに間違いがないかをチェックします。
削除ツールを確認
削除を見ると、Googleの検索結果から一時的に削除されているURLが確認できます。
これは検索結果から見えないようにしたいページがあるときに使用するツールですが、以前の所有者が設定している可能性もあります。ここにあるURLは検索結果に出てきませんが、インデックス削除されているわけではありません。
アドレス変更を確認
「設定⇒アドレス変更」を見ると、サチコでアドレス変更したURLが確認できます。
「このサイト」「移行中のサイト」のURLが間違っていないかを確認してください。
「このサイトに移行中のサイトが他にも1つ以上あります」と書かれているのは通常の状態です。移転サイトが1つでも「1つ以上」となります。
移転元のドメインを見るとこのようになっています。移行中のコメントは180日間表示されるようです。移行が完了しても完了しましたとはなりません。
信頼できる第三者に確認してもらう
ドメイン移転に限らず、サイトに問題が発生したときに、信頼できる人に相談するのも有効です。
誰にも相談せずに一人で作業していると何かと不安になるものです。第三者に見てもらうことで、問題点を洗い出せますし、問題がないならないで安心することもできます。
当然その人がSEOに詳しくなければいけませんが、第三者の目が入ることで自分が見落としていたことが見つかることもあります。
相談する前に、自分でできることは全てやっておきましょう。また、現在の状況とやったことをできるだけ詳しく伝えなければなりません。パソコン初心者にありがちな、何もしてないのに壊れたと言いつつ、重大なミスをしていた場合もあります。
自分のサイトに一番詳しいのは自分であるべきです。初めてそのサイトを見た人が外部から調べられる情報には限界があります。Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを共有したとしても完全に知ることはできません。
見てもらう人との関係性にもよりますが、できるだけ早く原因を特定するためにも包み隠さず伝えることが大切です。
私も今回、アクセス数が大幅に減少した時点で、SEO系の友人にサイトに問題がないか確認してもらいました。大きな問題はありませんでしたが、「ディレクトリ名を変更したことで、再評価に時間がかかっている可能性がある」と言われました。私もそこは気になっていた部分でした。
最近のGoogleは、ディレクトリ単位で評価する傾向があり、ディレクトリ名の変更は個別記事のURL変更以上に気を使わなければいけません。
今回はドメイン内の3サイト全てのアクセスが落ちましたが、最もアクセスが多かったサイトのディレクリト名を変更したことで、ドメイン全体に影響を及ぼした可能性はあります。
移転直後に2割ほどアクセス数が減ったのがエイジングフィルターで、その後にがっつり落ちたのがディレクトリ変更などが原因によるサイトの再評価期間だったのかもしれません。そう考えると、現時点では再評価で落ちたと思われる部分は元に戻り、エイジングフィルターで落ちたと思われる部分はまだ戻っていません。
今回のアクセス数の激減が、ディレクトリ名の変更が影響したのかはわかりませんが、基本的に下層サイトのディレクトリ名は変更しないほうがよいでしょう。パーマリンクや記事のスラッグについても、基本的には一度決めたら変えないのがおすすめです。ペナ回避で変更することは否定しません。