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株式会社アルビノ代表取締役。ファイナンシャルプランナー。埼玉県飯能市出身、1978年12月25日生。趣味は登山。Webライター歴23年。カードローン利用歴16年。現在は消費者金融3社、銀行カードローン3社の契約あり。
個人で自動車ローンや住宅ローンを利用したことがあり、起業してからは法人で銀行融資や日本政策金融公庫の一般貸付、マル経融資で借りた経験があります。
FP技能士、宅地建物取引士、日商簿記検定、証券外務員の資格を保有。

信用金庫の融資審査は甘い?地方銀行カードローンの金利

中小企業が金融機関から融資を受ける場合、まずは日本政策金融公庫の貸付を検討すると思います。

日本公庫の審査に落ちた場合、銀行融資を検討しますが、地方銀行や信用金庫のような地域密着型の金融機関の方が、中小企業の融資審査に甘いイメージがあります。

メガバンクや都市銀行は大企業の融資が中心で、年商5億以上ないと借りられないという話もあります。大手銀行だから低金利というわけでもありません。

地銀や信金は融資額がそれほど大きくありませんが、中小企業の融資に慣れているので、創業まもない企業や赤字決算企業でも融資できる可能性があります。

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信用金庫融資の借入条件

信用金庫でも事業融資が受けられます。銀行も信用金庫も私たちにとってみたら同じようなものです。

中小企業は小さい金融機関の方が融資が受けやすいので、信用金庫や地方銀行から事業資金を借りるのも良いでしょう。

三菱UFJ銀行や三井住友銀行などのメガバンクは、最低でも売上が5億円ぐらいはないと相手にしてくれません。

信用金庫は個人向け融資と企業向け融資を行っています。中小企業が銀行融資を受けるのは大変ですが、信用金庫なら借りられるかもしれません。

信金には主に3つの法人向け融資があります。

融資の種類 特徴
一般融資 中小企業のニーズに応じて貸付する一般的な融資。長期・短期借り入れが可能。
制度融資 信金と地方公共団体、信用保証協会が協調して行う融資。
代理貸付 信金が公庫、事業団等の代理人となり、政府資金の長期融資を行う制度。

中小企業が信金の融資を受ける場合は、一般融資か制度融資になると思います。制度融資はいわゆる保証付融資と呼ばれるものです。

信用金庫の事業融資

信用金庫の事業融資は、信金ごとに特色があり内容もさまざまです。

信金の事業融資を検討する人は、自分の会社がある住所の信金に確認してみましょう。

信用金庫の事業融資の一例として、東京都の多摩信用金庫(たましん)の融資の特徴をご紹介します。

たましんでは、融資先の企業に合わせて10種類以上のローン商品が用意されていますが、その中から、コツコツと事業を行っている中小企業に対し、継続的かつスピーディーに支援することを目的とした商品をご紹介します。

Winパートナー
申込条件
  1. 多摩信用金庫の定める地域で事業を行っている方
  2. 継続的なお取引(ご来店・当金庫による訪問)により事業内容の確認が可能な方
  3. 直近の決算書または確定申告書における売上高が1億円未満の方
  4. 同一事業を引続き3年以上行っている方※
    ※3期分の決算書または確定申告書にて確認させていただきます。
使い道 運転資金・設備資金
融資限度額 1,000万円以内
融資機関 運転資金:7年
設備資金:10年
金利 所定の金利
返済方法 毎月元金均等返済
毎月元利均等返済
保証人 原則必要
担保 原則不要

※たましん「Winパートナー

法人でも個人でも利用できますが、3期分の決算書や確定申告書が必要になるので、創業間もない企業は融資が受けられません。

保証人は、原則必要となりますが、法人の場合は代表者、個人の場合は経営に関与していない第三者の方は不要です。担保は原則不要です。融資利率に1.0%上乗せすることで、代表者の保証を免除する制度もあります。

融資額が最高1,000万円なので、額が小さいと感じるかもしれませんが、中小企業が無担保融資で1,000万円を超える借り入れをするのは大変です。1,000万円以下なら銀行カードローンでも借りられる額ですが、銀行カードローンは事業資金での利用が禁止されている事が多いです。

信用金庫の保証付融資

信用金庫の融資には、銀行融資と同じように信用保証協会の保証付融資もあります。

保証付融資の場合、万が一融資先企業が倒産するなどして貸し倒れになった場合、保証協会が債務の全部または大部分を債務者に代わって弁済します。

中小企業信用保険法に定める中小企業者で、従業員数または資本金のいずれか一方が下表に該当していれば利用できます。

業種 資本金 従業員
製造業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
医療法人等 300人以下

※多摩信用金庫「信用保証協会保証付融資

たましんでは、東京信用保証協会、 埼玉県信用保証協会、神奈川県信用保証協会、川崎市信用保証協会の4つの保証協会と提携しています。

保証付融資は、信用度が低い企業でも利用できる可能性があり、融資期間が10年と長くなっていますが、保証を受けるために保証料を支払う必要があります。

保証料の計算例
貸付金額1,200万円・信用保証料率1.15%・保証期間24ヶ月・満期一括返済の場合

信用保証料=12,000,000円×1.15%×24/12=276,000円

2年間の融資期間で、1,200万円の借り入れに対して27.6万円の保証料なので、それほど高い料金ではありませんが、利息にプラスして考えておかなければなりません。

信金から事業融資を受けるために

銀行でも信金でも中小企業が事業融資を受けるのは簡単ではありませんが、地域密着型の企業なら銀行よりは信金の方が借りやすいかもしれません。

特に普段から信金との付き合いがある企業なら、借りやすいと思います。メガバンクや都市銀行だと相手にしている企業の規模や数の関係で、中小企業が深い関係を築くのは難しいですが、信金なら可能です。

経営状態が悪化してから急に融資を申し出てても断られてしまうので、メインバンクを信金にしておき、業績が良い時に融資を受けておくなど関係性を深めておくことで、経営が悪化した時でも借り入れしやすくなります。

メガバンクの方が安心感があるかもしれませんが、中小企業に優しいのは信用金庫や地方銀行です。

自営業者は信用金庫との関係を築く

自営業者で事業融資を希望している人は、信用金庫との関係を築いておくと良いと言われています。

都市銀行は大手企業との取引も多く、中小企業や自営業者が融資を受けるのは難しい場合も多いです。小さな企業が融資を受けたい場合は、信用金庫や地方銀行がお勧めです。

信用金庫は地域密着型の金融機関で、中小・零細企業者との関係も多いため、自営業者でも融資が受けられる可能性があります。

ただ、初めての付き合いでいきなり大きな融資を受けるのは難しいので、日頃から預金したり、給与の支払いや公共料金の支払いで利用しておくのが良いでしょう。

融資を受ける場合でも始めから高額な融資は難しいので、始めは少ない金額を借りて、返済実績を作り信頼度を上げてから、大口融資を希望するのがよいと思います。

信用金庫の個人ローン商品の特徴

個人でお金が必要になった時に銀行や消費者金融のカードローンを利用しても良いですが、お金の使い道が決まっていて低い金利で借りたい場合には、専用のローンがよいと思います。

住宅ローン、リフォームローン、教育ローン、マイカーローンなど目的別のローンは、使い道が限定されますが、フリーローンやカードローンよりも有利な金利で借入することができます。

専用ローンの借入先は、銀行、信用金庫、労働金庫(ろうきん)、信販会社などがありますが、このページでは信用金庫の融資について取り上げます。

信用金庫は地域に密着した金融機関で、信用金庫の営業エリアにお住まいの人しか利用できませんが、どの地域にも信用金庫はあります。

青梅信用金庫の個人融資

信用金庫によって扱っている個人向け融資商品が異なります。一例として青梅信用金庫(あおしん)の個人ローン商品の金利や限度額をご紹介します。

融資の種類 金利 最高限度額
住宅ローン 0.9~2.7% 1億円
リフォームローン 3.3% 1,000万円
教育ローン 2.5% 1,000万円
マイカーローン 3.3% 1,000万円
フリーローン 6.0~12.0% 500万円

※青梅信用金庫「個人ローン商品

2022年12月現在の金利と融資限度額です。融資を受ける時によって金利が変わる可能性があります。

それぞれ借入条件があるので、一概に比べることはできませんが、銀行の専用ローンと遜色ない金利で借りられます。あおしんでは、特に教育ローンやマイカーローンの金利が低くなっています。

青梅信用金庫のカードローン

融資の種類 金利 最高限度額
きゃっする 4.5~14.6% 900万円
シルバーきゃっする 14.6% 50万円
カードローン 14.6% 100万円

青梅信用金庫では、3種類のカードローンが用意されています。

あおしん きゃっするは信用金庫のカードローンで、信金によって金利が異なりますがどこの信金でも「きゃっする」というカードローンがあると思います。

最高限度額が900万円までで、限度額の範囲内なら何度も借りることができます。信金は総量規制の対象外なので、年収の3分の1超の借り入れをすることもできます。

あおしん シルバーきゃっするは、60歳以上69歳以下で年金を受給している方が利用できる高齢者向けのカードローンです。最高限度額が50万円と少ないですが、年金収入のみの方でも利用できます。

シルバーきゃっすると、あおしんカードローンは限度額が100万円以下となるため、金利は最高金利の14.6%が適用されます。

あおしん カードローンは、青梅信用金庫独自の商品です。最高限度額が100万円までとなっていますが、安定・継続した収入があれば、パート・アルバイト・主婦でも申し込めます。

銀行と信金のカードローンの違い

申込条件や金利、限度額などは商品によって異なりますが、銀行と信金のカードローンに大きな違いはありません。

銀行は銀行法、信金は信用金庫法、消費者金融は貸金業法と対象となる法律が異なります。銀行法と貸金業法では大きな違いが見られるため、カードローンについても総量規制の関係で融資額などに違いがでてきます。

銀行法と信金法も違いはありますが、カードローンで借入する上で、あまり違いは感じないと思います。

信金は信金の営業エリア内に住んでいる人しか利用することができませんが、地方銀行でもエリア制限を設けていることは多いです。メガバンクや都市銀行はエリア制限はありません。

銀行カードローンを検討する際には、お近くの地銀や信金のカードローンも候補に入れましょう。メガバンクのカードローンよりも有利な金利で借りられる可能性があります。

信用金庫カードローンの金利

銀行系カードローンは、大きく分けると都市銀行のカードローンと地方銀行のカードローンがありますが、銀行ではなく信用金庫もカードローン商品を販売しています。

信用金庫も銀行じゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、銀行と信用金庫では、法律や組織形態、業務範囲などに違いがあります。

ただ、信用金庫も「預金、融資、保険、投資信託」などの商品を用意しており、消費者からするとあまり違いは感じないのかもしれません。

信用金庫は地元密着型の金融機関で、中小企業が融資を受けやすかったり、色々な相談に乗ってくれるメリットがあります。信用金庫のカードローンも魅力的な物があるので、選択肢の一つに入れてもよいと思います。

信用金庫は全国に250以上、7,000店舗以上あり、信用金庫によってもサービス内容が異なりますが、一例として業績上位20金庫のカードローンの金利と限度額をご紹介します。

信金カードローン「きゃっする」ではなく、各信金独自のカードローンの金利と限度額です。

金融機関 都道府県 金利 最高限度額
京都中央信用金庫 京都府 1.5~14.5% 300万円
城南信用金庫 東京都
京都信用金庫 京都府 8.9% 100万円
城北信用金庫 東京都 13.5% 50万円
尼崎信用金庫 兵庫県 6.0% 100万円
多摩信用金庫 東京都 14.5% 100万円
埼玉縣信用金庫 埼玉県 2.95~14.3% 900万円
岡崎信用金庫 愛知県 11.6~12.5% 100万円
岐阜信用金庫 岐阜県 4.8~8.0% 500万円
高知信用金庫 高知県 7.5~14.5% 50万円
東京東信用金庫 東京都 6.475~14.5% 300万円
大阪信用金庫 大阪府 2.5~14.5% 1,000万円
朝日信用金庫 東京都 14.6% 50万円
川崎信用金庫 神奈川県 13.9~14.6% 100万円
西武信用金庫 東京都 3.9~6.0% 500万円
横浜信用金庫 神奈川県 14.5% 70万円
巣鴨信用金庫 東京都 13.5% 100万円
碧海信用金庫 愛知県 4.5% 500万円
さわやか信用金庫 東京都 14.5% 300万円
広島信用金庫 広島県 3.5~14.0% 500万円

城南信用金庫は、フリーローンはありましたが、カードローン商品はありません。

信用金庫は色々なタイプのカードローンを用意している事も多く、利用する商品によって金利や限度額が変わる可能性があります。

全体的な印象としては、みずほ銀行や三井住友銀行、三菱UFJ銀行などの都市銀行と比べると最高限度額が低いですが、岐阜信用金庫のように最高限度額が1,000万円になっている信用金庫もあります。

また、住宅ローンを契約している方に限り、限度額や金利で有利になるカードローンを用意している信用金庫も多いです。

既に信用金庫で住宅ローンを利用している方は、都市銀行や地方銀行よりも有利な金利で借り入れできる可能性もあるので、自分が使っている信用金庫のカードローンの商品内容を確認してみましょう。

地方銀行カードローンの金利

カードローンは銀行系や消費者金融系がありますが、銀行系カードローンは、都市銀行と地方銀行の選択肢があります。

都市銀行とは、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の5行のことで、全国展開しているので、地方に住んでいても利用することはできます。

大手銀行の方が安心感はあるかもしれませんが、地方銀行のカードローンも金利は低くなっており、使い慣れた銀行の方が良いという人も多いと思います。都市銀行よりも地方銀行の方が良いということはありませんが、選択肢の一つにはなります。

主な地方銀行カードローンの金利

東証一部に上場している地方銀行の中で、業績が良い上位の銀行カードローンの金利と限度額の一覧です。

地方銀行 下限金利 上限金利
千葉銀行 年3.8% 年5.5%
中京銀行 年7.5% 年7.5%
北國銀行 年5.0% 年9.5%
群馬銀行 年5.975% 年9.975%
秋田銀行 年5.0% 年9.8%
中国銀行 年8.5% 年10.0%
七十七銀行 年11.0% 年11.0%
百十四銀行 年5.0% 年12.0%
関西みらい銀行 年3.5% 年12.475%
きらぼし銀行 年2.2% 年12.5%
四国銀行 年4.5% 年13.3%
阿波銀行 年13.3% 年13.3%
大分銀行 年13.4% 年13.4%
広島銀行 年2.475% 年13.475%
荘内銀行 年3.5% 年13.5%
埼玉りそな銀行 年3.5% 年13.5%
愛知銀行 年4.9% 年13.5%
山梨中央銀行 年5.0% 年13.5%
琉球銀行 年5.0% 年13.5%
八十二銀行 年8.975% 年13.575%
愛媛銀行 年3.8% 年13.8%
南都銀行 年1.7% 年14.0%
肥後銀行 年4.5% 年14.0%

メガバンクのカードローンと比べても金利に遜色はないと思います。限度額については大手銀行の方が大きくなっていますが、実際には300万円以上借りる人は少ないと思います。

地方銀行の方が審査は甘い?

地方銀行カードローンも厳しい審査が行われていますが、都市銀行と比べると審査が厳しくないと言われています。

個人信用情報にキズがある人は地方銀行でも厳しいですが、年収が低くても他社の借入が無かったり、少なければ審査に通る可能性はあります。

大手銀行カードローンの審査に落ちた時に、消費者金融系カードローンを申し込む人も多いですが、銀行が良い人は地方銀行の申込みをしてみてもよいと思います。

地方銀行カードローンの申込みは、インターネットや窓口で対応しています。

地方銀行カードローンの申込みで有利になる事

申込みで有利になる事
  1. その銀行の口座を持っている
  2. 給与の振込口座に使っている
  3. 公共料金の支払いに使っている
  4. 住宅ローンやマイカーローンで使っている

カードローンはその人の年収や会社、勤続年数、雇用形態などを基に審査が行われますが、既にその銀行との付き合いがある場合、審査にプラスに働く可能性があります。

住宅ローンやマイカーローンで使っている場合でも、返済が遅れたことがある人は、逆にマイナスに働く可能性もありますが、問題なく利用している場合には、プラスになるかもしれません。

信用金庫もそうですが、地方の金融機関は良い顧客を優遇してくれる傾向があるので、地方銀行や信用金庫との関係を深めておくことは、住宅ローンやカードローンを利用する時に役に立ちます。

中小企業は信金や地銀の融資がおすすめ

会社を作ったら銀行の法人口座を作ると思いますが、その時に今後の融資を考えているのなら、メガバンクではなく地方銀行で開設するのが良いかもしれません。

もちろんメガバンクに口座を持っていても良いのですが、「メガバンクは年商50億円以上の企業でないと本気で相手にしてくれない」と言われています。明確に50億円という基準があるわけではありませんが、小さい企業は地方銀行がお勧めです。

小さな地方銀行なら年商5億円の企業でも大口取引先になります。信用金庫なら年商3億円でも重要な取引先と思ってもらえるかもしれません。

都市銀行>地方銀行>信用金庫>信用組合

地方銀行でも福岡銀行や千葉銀行のように大きな銀行と、そうでない銀行とでは状況が違いますが、小さな銀行ほど中小企業でも良い扱いをしてもらえる可能性があります。

小さな銀行ほど貸し渋りや貸し剥がしが少ない

バブル崩壊後の不景気で、中小企業が銀行から貸し渋りや貸し剥がしにあい、倒産することが珍しくありませんでした。

最近はあまり、貸し渋りや貸し剥がしという言葉を聞かなくなっていますが、景気が悪くなり銀行の業績が落ちれば、再び貸し渋りや貸し剥がしが蔓延しないとも限りません。

業績が悪くなればどこの銀行でも貸し渋りや貸し剥がしを行いますが、第二地方銀行や信用金庫、信用組合などの地域密着型の金融機関は、メガバンクや地方銀行と比べると貸し渋りや貸し剥がしを行いづらいと言われています。

貸し渋りや貸し剥がしを行えば、すぐに人づてに悪い噂が広まります。地域密着型の金融機関は、口コミで評判が落ちれば直接的に業績に影響が出るため、厳しい取り立てを行うのは難しいとされています。

そういった意味でも中小企業が融資を受ける時には、少しぐらい金利が高くても第二地銀や信金などの小さな金融機関に申し込むのがよいと思います。

メガバンクが中小企業の融資に注力!?

昔のメガバンクは、それなりの企業でないと相手にしてくれない風潮がありましたが、今は中小企業の融資に力を入れているという話もあります。

大きな融資は金利も低くなるので、少額でも中小企業に高金利で貸した方が有利と考えるようになっているのかもしれません。

融資の審査は厳しくなるので、中小企業でも黒字経営で順調に業績が上がっていないと厳しいと思いますが、地銀から断られたような場合でもメガバンクで融資が決まることもあるようです。

以前とはだいぶ状況が変わっているので、中小企業でも始めからメガバンクの融資を狙いに行ってもよいと思います。

売上と利益の関係

年商というのは売上の事で、売上が多くても利益が出ていなければ意味が無いと思ってしまいますが、売上も大切です。

決算書はバランスが大切なので、売上だけ多くても仕方がありませんが、売上が少ないよりは多い方がプラス評価を受けやすいと言えます。

売上 – 原価 = 売上総利益(粗利)
売上総利益 – 販売費及び一般管理費 = 営業利益
営業利益 + 営業外損益 = 経常利益
経常利益 + 特別損益 = 税引前当期利益
税引前当期利益 – 税金 = 当期利益

販売費及び一般管理費というのは、広告費や人件費などのことです。

中小企業の場合、「営業利益≒経常利益≒税引前当期利益」がほぼ同じ額になると思います。

営業外損益というのは、会社の本業以外の部分で発生する収入や費用のことで、営業外収益には受取利息や株式の配当などが含まれ、営業外費用には支払利息や手形の割引による手形売却損などが含まれます。

特別損益とは、特別利益と特別損失の事で、固定資産売却益や有価証券売却益があれば特別利益になり、固定資産売却損や有価証券売却損があれば特別損失になります。

売上高に対する営業利益の割合のことを「売上高営業利益率」と言いますが、薄利多売の企業は営業利益率が低くなり、在庫を抱えないネット企業などは営業利益率が高くなります。

事業融資が借りられる金融機関の種類

事業融資=銀行と思っている方も多いですが、銀行の他にも事業資金が借りられる金融機関があります。

銀行でもメガバンクと地方銀行では、必要書類や審査基準が異なります。基本的に地域密着型の小さな銀行の方が融資は受けやすくなっています。

金融機関 交渉ポイント
都市銀行 資料を元にしっかりと説明する必要がある。中小企業では難しい。
地方銀行 銀行との普段の付き合い、担当者との距離が重要
信用金庫 信金や地域との普段の付き合い、担当者との距離が重要
政府系金融機関 経営計画書を元に将来の業績や成長性をアピールすることが大切
信用保証協会 実績と融資後の業績改善や安定、成長性のアピールが大切
消費者金融 企業や申込者の信用状態が重要

都市銀行

都市銀行とは、メガバンクの三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行に、りそな銀行・埼玉りそな銀行の2行を加えた5つの銀行のことです。

都市銀行、特にメガバンクは大口融資が基本になるため、中小企業の融資審査は厳しくなっています。創業間もない企業の場合、審査すら受けられないかもしれません。

中小企業が関係性を築くために借り入れるのなら、地銀や信金がお勧めです。

地方銀行・信用金庫

創業間もない企業や中小企業でも融資が受けられる可能性があるのが、地方銀行や信用金庫です。

地方銀行とは、都市銀行を除く地方に根付いた銀行のことです。地銀によって審査基準が異なり、福岡銀行や千葉銀行のように大きな銀行は都銀並みに厳しい審査が行われます。

信用金庫は銀行ではありませんが、業務内容は銀行に近く、一般的には地方銀行と同じような扱いになっていると思います。信用金庫はその地域に根付いた金融機関で、中小企業でも比較的融資が受けやすくなっています。

中小零細企業は信用金庫との関係を築いておくと安心です。数千万円以上の融資は難しいですが、1,000万円以内の融資には柔軟です。

政府系金融機関

政府系金融機関とは、国の政策目的を受けて設けられた金融機関のことです。営利目的ではなく、公共性の高い分野に長期間の固定金利(低金利)で貸し付けを行うのが特徴です。

現在、6つの政府系金融機関があります。

政府系金融機関
  • 日本政策金融公庫
  • 住宅金融支援機構
  • 日本政策投資銀行
  • 国際協力銀行
  • 商工組合中央金庫
  • 沖縄振興開発金融公庫

この中で、一般人にも馴染みがあるのが、日本政策金融公庫と住宅金融支援機構だと思います。

日本政策金融公庫は、教育ローンから事業融資まで幅広く行っており、住宅金融支援機構は長期固定金利住宅ローン「フラット35」などを提供しています。

中小企業の事業融資として日本政策金融公庫を利用する企業は多いです。「普通貸付、新規開業資金、女性、若者/シニア起業家支援資金、再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)、新事業活動促進資金」などの融資制度があります。

信用保証協会

信用保証協会は昭和28年に設立された公的機関で、全国に52法人あります。 信用保証協会は、銀行と企業をつなぐ役目を果たしています。

利用者は保証協会に保証料を支払い、保証を受けることになります。信用保証協会の後ろ盾があることで、銀行からの融資が受けやすくなります。

中小企業が銀行から初めて融資を受ける場合、信用保証協会の保証付融資になるのが一般的です。保証付融資の場合、借入先は銀行ですが、貸し倒れなど債務者に何かがあった時には、保証協会が債務を弁済します。賃貸住宅を借りる時の保証会社のようなものです。

保証協会を利用せずに銀行と直接やりとりする方法をプロパー融資と言います。借り入れ額の上限が無く、プロパー融資が受けられれば一人前の企業と言えます。(プロパー融資と保証付融資の違い

消費者金融

消費者金融も事業向けの融資を行っています。プロミスの自営者カードローンや、アコムのビジネスサポートカードローン、アイフルの事業サポートプランなどが有名です。

プロミスとアコムは個人事業主向けの融資で、アイフルは法人への融資も行っています。融資額が最高500万円までと小さいですが、総量規制の対象外なので年収の3分の1を超える借り入れも可能です。

なお、通常の消費者金融のカードローンも事業資金に利用することができます。電話で確認した所、プロミス、アコム、アイフルなどの大手消費者金融は、借入金を事業資金として使ってもOKとのことでした。

ただし、カードローンの場合、始めの限度額は50万円以下になる事が多く、総量規制の影響で年収の3分の1までしか借りられませんので、事業資金で使うのならビジネスローンを検討した方がよいと思います。

私が使っているカードローン
プロミスのおすすめポイント
プロミスカード
  • 原則、勤務先への電話確認なし
  • 最短3分で融資
  • カードレス契約も可能
  • 原則24時間最短10秒で振込融資
  • 学生アルバイトでも借りられる
  • クレジット機能付きのプロミスVisaカードあり
  • SMBCグループ
※審査結果によっては電話による在籍確認あり
※申込時間や審査により希望に添えない場合あり

この記事の著者(専門家)

株式会社アルビノ代表取締役。ファイナンシャルプランナー。埼玉県飯能市出身、1978年12月25日生。趣味は登山。Webライター歴23年。カードローン利用歴16年。現在は消費者金融3社、銀行カードローン3社の契約あり。
個人で自動車ローンや住宅ローンを利用したことがあり、起業してからは法人で銀行融資や日本政策金融公庫の一般貸付、マル経融資で借りた経験があります。
FP技能士、宅地建物取引士、日商簿記検定、証券外務員の資格を保有。

運営者情報

会社名 株式会社アルビノ
代表者 竹内潤平
住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿3-3-13 西新宿水間ビル6階
電話番号 03-6914-6178
※電話対応はしていません。
お問合せ メールフォーム
設立 2014年10月20日
資本金 1000万円
事業内容 Webマーケティング支援
ライフプラン・コンサルティング
メディア運営
主要取引銀行 三菱UFJ銀行
住信SBIネット銀行
法人番号 7011101071501
本社所在地 〒176-0012
東京都練馬区豊玉北4-4-5
インボイス登録番号 T7011101071501

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