再就職手当と就業手当の計算シミュレーション

失業手当を受けられる人が早期に再就職すると再就職手当や就業手当がもらえます。

再就職手当、就業手当、就業促進定着手当の給付額が計算できるシミュレーションツールです。

これらの手当は就職促進給付と呼ばれており、雇用保険の基本手当(失業手当)を受けられる人が、早期に再就職したときに受け取れる給付金です。

失業保険の基本手当日額雇用保険受給資格者証に書かれている
失業保険の所定給付日数雇用保険受給資格者証に書かれている
失業保険の支給残日数所定給付日数から再就職前日までの日数を引いて残った日

令和5年8月の雇用保険の上限額をもとに計算しています。
60歳未満は6,290円、60歳以上65歳未満は5,085円が基本手当日額の上限額になります。

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免責事項

本計算ツールは、簡易的な方法で算出しているため正確な金額ではありません。
本計算ツールを利用した結果により生じた損害、損失、不利益等に対し、弊社はいかなる責任も負いません。
正確な金額については、日本年金機構、税務署、全国健康保険協会、税理士、社会保険労務士、公認会計士、弁護士などにご相談ください。

失業手当(失業保険)の金額を知りたい方は、「失業保険の金額計算シュミレーション」をご覧ください。

目次

再就職手当がもらえる人

再就職手当は、基本手当(失業手当)の受給資格がある人が、安定した職に就いたときに支給されるものです。

「1年を超えて勤務することが確実である方」が対象なので、正社員や1年以上の契約社員として雇用された場合が対象になります。

ただし、契約更新が前提で1年以上の就業が見込める派遣社員の場合も再就職手当が受けられる可能性があります。

原則として、再就職先の入社日から1ヶ月以内に申請する必要がありますが、入社日から2年以内なら申請可能です。2年を過ぎると時効を迎えるため申請しても支給されません。

再就職手当の計算方法

再就職手当=基本手当日額×支給残日数×給付率

再就職手当は、失業保険の基本手当日額に、基本手当の支給残日数と給付率を掛けた金額が支給されます。

基本手当日額とは、失業手当で受け取れる1日の支給額のことです。雇用保険受給資格者証1面19欄に書かれています。

所定給付日数は、失業手当が給付される日数のことです。雇用保険受給資格者証の1面20欄に書かれています。

支給残日数とは、失業手当の所定給付日数から再就職前日までの日数を引いた日のことです。支給日があと何日残っていたかということになります。

給付率は、支給残日数がどれくらい残っているかによって70%または60%になります。

支給残日数給付率
所定給付日数の3分の2以上70%
所定給付日数の3分の1以上60%

基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1未満の場合は、再就職手当が受け取れません。

再就職手当の給付率一覧

所定給付日数給付率70%の残日数給付率60%の残日数
90日60日以上30日以上
120日80日以上40日以上
150日100日以上50日以上
180日120日以上60日以上
210日140日以上70日以上
240日160日以上80日以上
270日180日以上90日以上
300日200日以上100日以上
330日220日以上110日以上
360日240日以上120日以上

基本手当日額の上限額

再就職手当の基本手当日額には、年齢別の上限額が設定されています。上限額を超える金額の人は上限額になります。上限額は毎年8月1日に見直されます。

年齢上限額
60歳未満6,290円
60歳以上65歳未満5,085円
厚生労働省

再就職手当の計算例

再就職手当
年齢30歳
基本手当日額5,000円
所定給付日数90日
支給残日数60日
給付率70%
再就職手当210,000円

5,000円×60日×70%=210,000(再就職手当)

支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なので、給付率は70%になります。

再就職手当が受け取れない場合

受給対象外
  • 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満しかない
  • 再就職先の雇用期間が1年未満の契約になっている
  • 再就職先で雇用保険に加入していない
  • 同じ会社または関連会社へ再就職した
  • 採用の内定が受給資格決定日の前だった
  • 7日間の待機期間満了前に就職(起業)した
  • 3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受給した

再就職手当は、基本手当の支給残日数が3分の1以上残っていればよいので、たとえば所定給付日数が270日の人は、支給残日数が90日でも受け取ることができます。

非正規雇用などで雇用期間が短い場合には、再就職手当は受給できませんが、就業手当が受給できる可能性があります。

就業手当がもらえる人

就業手当は、基本手当(失業手当)の受給資格がある人が、再就職手当の対象にならない職に就いたときに支給されるものです。

再就職手当は、正社員などの長期雇用の職に就いたときに支給されるもので、就業手当はアルバイトや派遣社員などの短期雇用の職に就いたときに支給されます。

基本手当の支給残日数が「45日以上」かつ「所定給付日数の3分の1以上」あることが条件になっています。

失業手当を受けているときに1日4時間以上働くと、働いた日に失業手当は受けられませんが、要件を満たせば就業手当が受給できます。

就業手当の計算方法

就業手当=基本手当日額×30%×就業日

就業手当は、基本手当日額の30%に就業日数を掛けたものが支給されます。

基本手当日額とは、失業手当で受け取れる1日の支給額のことです。雇用保険受給資格者証1面の19欄に書かれています。

就業日とは、再就職先で働いた日数のことです。就業日数は、基本手当の支給残日数が上限になります。

1日当たりの支給額の上限額

就業手当の1日当たりの支給額には上限額が設定されています。上限額を超える金額の人は上限額になります。上限額は毎年8月1日に見直されます。

年齢上限額
60歳未満1,887円
60歳以上65歳未満1,525円
厚生労働省

就業手当の計算例

就業手当
年齢52歳
就業日数200日
所定給付日数270日
支給残日数140日
基本手当日額6,500円
就業手当264,180円

6,500円×30%=1,950円⇒1,887円(基本手当日額の上限)
1,887円×140日=264,180円(就業手当)

就業日数は200日ですが、基本手当(失業手当)の支給残日数が140日なので、給付日数は140日となります。

就業にあたる条件

  • 契約期間が7日以上
  • 労働時間が週20時間以上
  • 勤務日数が週4日以上

週4日、20時間以上なのでパートやアルバイト、派遣社員などが対象になります。日雇いバイトや日雇い派遣は、就業手当における就業には該当しません。

就業手当が受け取れない場合

受給対象外
  • 基本手当の支給残日数が45日未満しかない
  • 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満しかない
  • 再就職先の雇用期間が1年以上の契約になっている
  • 再就職先で雇用保険に加入していない
  • 同じ会社または関連会社へ再就職した
  • 採用の内定が受給資格決定日の前だった
  • 7日間の待機期間満了前に就職(起業)した

就業手当は、支給残日数の条件が厳しいので、所定給付日数が90日の場合は、待機期間満了後45日以内に再就職しなければなりません。

就業促進定着手当がもらえる人

再就職により賃金が下がった人は、要件を満たすと就業促進定着手当が受給できます。

就業促進定着手当は、再就職手当を支給された人が、雇用先で引き続き6ヶ月以上雇用され、6ヶ月間に支払われた賃金が、離職前の賃金と比べて低い場合に受け取れる給付金です。

再就職手当を受け取った人で、再就職後の6ヶ月間で受け取った賃金(給料)が以前よりも下がった人のみが受け取れるので、対象者は多くありません。

再就職後の1日分の賃金とは

就業促進定着手当は、離職前の1日分の賃金と、再就職後の1日分の賃金を比較して、賃金が下がっている場合に支給されるものです。

離職前の1日分の賃金は、雇用保険受給資格者証の1面14欄に「離職時賃金日額」として書かれています。

再就職後の1日分の賃金は、以下の計算式で求められます。

月給の場合

再就職後6ヶ月間の賃金の合計額 ÷ 180

月給制の場合は、単純に6ヶ月間に受け取った賃金の合計額を180で割ったものが1日分の賃金になります。

日給・時給の場合

① 再就職後6ヶ月間の賃金の合計額 ÷ 180

② (再就職後6ヶ月間の賃金の合計額 ÷ 賃金支払いの基礎となった日数)× 70%

日給・時給の場合は、①と②のどちらか高い方の金額になります。

賃金は、税金や社会保険料が控除される前の総支給額のことで、基本給の他に以下の手当なども含みます。

  • 通勤手当
  • 皆勤手当
  • 家族手当
  • 住居手当

夏冬の賞与など3ヶ月を超える期間ごとに支払われるものは含みません。

就業促進定着手当の計算方法

就業促進定着手当=賃金日額の差額×支払基礎日数

賃金日額の差額とは、「離職前の賃金日額」から「再就職後6ヶ月間に支払われた賃金の1日分の額」を引いた額のことです。

離職前の賃金日額は、雇用保険受給資格者証の1面14欄に書かれています。

再就職後の賃金日額は、「再就職後6ヶ月間の賃金の合計額 ÷ 180」で計算します。休日や欠勤日も含めて日割り計算します

支払基礎日数とは、再就職の日から6ヶ月間内における賃金の支払いの基礎となった日数のことです。月給制の場合は暦日数(土日祝含むカレンダー上の日数)、日給月給制の場合はその基礎となる日数、日給制や時給制の場合は労働した日数です。

就業促進定着手当の上限額

就業促進定着手当には上限額が設けられています。上限額を超えて支給されることはありません。

再就職手当の給付率上限額
60%基本手当日額×支給残日数×40%
70%基本手当日額×支給残日数×30%
ハローワーク

支給残日数は、再就職手当の給付を受ける前の支給残日数です。

基本手当日額の上限額

基本手当日額にも上限が設けられています。

年齢上限額
60歳未満6,290円
60歳以上65歳未満5,085円
厚生労働省

離職前賃金日額の上限額と下限額

離職前の賃金日額には上限と下限があります。

上限額
30歳未満13,890円
30歳以上45歳未満15,430円
45歳以上60歳未満16,980円
60歳以上65歳未満16,210円
下限額
全年齢共通2,746円
東京ハローワーク

就業促進定着手当の計算例

就業促進定着手当
年齢45歳
離職前の賃金日額11,200円
再就職後の賃金日額8,500円
支払基礎日数92日
基本手当日額4,436円
所定給付日数210日
支給残日数120日
再就職手当の給付率60%
就業促進定着手当212,928円

(11,200円-8,500円)×92=248,400円
4,436円×120×40%=212,928円(上限額)
212,928円(就業促進定着手当)

基本手当日額や離職前賃金日額は上限に達していませんが、支給残日数が多く、普通に計算すると就業促進定着手当の上限額を超えてしまうため上限額が支給額になります。

就業促進定着手当が受け取れない場合

受給対象外
  • 再就職手当の支給を受けていない
  • 再就職手当の支給を受けたときから同じ事業主に引き続き6ヶ月以上雇用されていない
  • 再就職後の賃金が離職前の賃金を下回っていない

就業促進定着手当は、再就職手当が支給された人で、再就職後の賃金が以前よりも低かった場合にのみ支給されます。

Webマーケター/ファイナンシャルプランナー。埼玉県飯能市出身、1978年12月25日生。趣味は登山。Webライター歴23年。 個人で自動車ローンや住宅ローンを利用したことがあり、起業してからは法人で銀行融資や日本政策金融公庫の一般貸付、マル経融資でお金を借りた経験があります。 株式投資歴は20年以上で、現在は個別株投資やベンチャー投資をしつつ、NISAつみたて投資枠でオルカン、S&P500、日経225に投資しています。 FP技能士、宅地建物取引士、日商簿記検定、証券外務員の資格を保有。
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