残業代の計算ツール

月収(基本給)から残業代や固定残業代が計算できます。残業代の基礎賃金には、労働の対価に対する手当も含まれます。

給与から残業代を計算するシミュレーションツールです。固定残業代を計算することもできます。

月収には、基本給の他に、役職手当、営業手当、資格手当、皆勤手当などの諸手当を含みます。
家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住居手当、臨時に支払われた賃金、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)は含みません。
歩合給
残業手当の対象になりますが、基本給とは別に計算しなければなりません。当計算ツールでは歩合給は考慮していません。

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免責事項

本計算ツールは、簡易的な方法で算出しているため正確な金額ではありません。
本計算ツールを利用した結果により生じた損害、損失、不利益等に対し、弊社はいかなる責任も負いません。
正確な金額については、日本年金機構、税務署、全国健康保険協会、税理士、社会保険労務士、公認会計士、弁護士などにご相談ください。

目次

残業代の計算方法

残業代は以下の計算式で算出するのが基本です。

残業代=基礎賃金×残業時間×割増率

残業代を求める際に、まずは基礎賃金を算出しなければなりません。基礎賃金は、月給や基本給を労働時間で割ったものではありません。

基礎賃金とは

基礎賃金とは、基本給に各種手当を加えた金額のことです。

1時間あたりの基礎賃金=月給(基本給+各種手当)÷1ヶ月あたりの平均所定労働時間

1時間あたりの賃金額に1円未満の端数が生じた場合は、50銭未満の端数を切り捨て、50銭以上1円未満の端数を1円に切り上げます。(四捨五入)

手当がない場合は、基本給を1ヶ月あたりの平均所定労働時間で割ったものが基礎賃金になります。

基礎賃金に含める各種手当には以下の手当などあります。

基礎賃金に含むもの
  • 基本給
  • 役職手当
  • 営業手当
  • 技能手当
  • 資格手当
  • 皆勤手当
  • 精勤手当
  • 達成手当
  • 無事故手当など

歩合給についても残業代は支給されますが、固定給とは別で計算しなければなりません。

歩合給の場合は、時間単価に相当する部分は既に歩合給に含まれていると考え、支払うべき残業代は、時間単価の0.25倍(25%)で足りるとされています。

基礎賃金には各種手当が含まれますが、全ての手当を含めるわけではありません。労働に含まれない以下のような手当は基礎賃金に含まれません。

基礎賃金に含まないもの
  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

時間外手当を算出するための基礎賃金なので、時間外手当(残業手当・休日手当・深夜手当)は当然に含みません。

1ヶ月あたりの平均所定労働時間

残業代の計算では、1ヶ月あたりの平均所定労働日数を利用します。

1ヶ月あたりの平均所定労働時間は、企業が就業規則で定めている1日あたりの所定労働時間に、1ヶ月あたりの所定労働日数を掛けたものです。

就業時間が9時~18時(休憩1時間)の企業であれば、1日あたりの所定労働時間は8時間です。

企業の年間休日が115日の場合、所定労働日数は、「365日-115日=250日」で250日です。閏年の年は1日増えて251日になります。

所定労働日数が250日の場合、「(250日÷12ヶ月)×8時間=166.6666...時間」で、1ヶ月あたりの平均所定労働時間は166時間となります。

1ヶ月あたりの平均所定労働時間の端数については、労働者の不利にならないように切り捨てで求めます。切り上げや四捨五入は単価が下がるのでNGです。小数点以下の定めはありませんが、小数点以下で切り捨てるか、小数点第2位を切り捨てるのが通常です。

さきほどの計算で算出した「166.6666...時間」なら、「166時間」または「166.6時間」という端数処理を行うのが一般的です。

残業や残業時間とは

残業とは、所定労働時間を超えて働いた時間のことです。定時が9時~18時の会社で21時まで働いた場合の残業時間は3時間です。

労働基準法における労働時間は、原則1日8時間、1週40時間までと定められており、この法定労働時間を超えて労働した場合が、労働基準法の時間外労働(残業)になります。

1日の残業時間は、1分単位で計算するのが原則です。従業員が有利となる切り上げは認められますが、切り捨てはNGです。

ただし、1ヶ月単位の残業時間における端数処理については、例外として30分未満の切り捨てが認められています。

以下の範囲であれば、賃金不払いの法違反として取り扱わないこととしています。

1か月における時間外労働、休日労働及び深夜労働の各々の時間数の合計に1時間未満の端数
がある場合に、30 分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げること

※山口労働局

1日単位の端数処理で切り上げは認められませんが、1ヶ月単位で算出した残業時間を30分未満で切り捨てるのはOKです。

30分未満で切り捨てる場合は、30分以上は1時間に切り上げなければなりません。切り捨てのみを行うことは認められません。

休日出勤とは

時間外労働には、平日の残業だけではなく、休日出勤も含まれます。

労働基準法において、休日は1週間に1回または4週間を通じて4日以上付与することと定められています。この法定休日に出勤して労働した場合が、労働基準法の休日労働です。

休日労働は全ての時間が時間外労働(割増賃金)となり、休日労働における深夜帯の労働は、割増率が1.6倍と高くなります。

残業の種類と割増率

残業の種類定義割増率
時間外労働時間所定労働時間を超える労働時間1.25倍
月60時間超の時間外労働時間月60時間を超える時間外労働時間1.5倍
時間外労働時間(深夜)所定労働時間を超える午後10時~午前5時の労働時間1.5倍
月60時間超の時間外労働時間(深夜)月60時間を超える午後10時~午前5時の時間外労働時間1.75倍
法定休日労働時間法定休日に働いた労働時間1.35倍
法定休日労働時間(深夜)法定休日の午後10時~午前5時に働いた労働時間1.6倍

残業代の端数処理

1ヶ月間における残業代の総額に1円未満の端数が生じた場合は、50銭未満の端数を切り捨て、50銭以上1円未満の端数を1円に切り上げます。(四捨五入)

これは1日あたりの基礎賃金を算出するときと同じ処理です。

残業代の計算例

月収:30万円
1ヶ月の所定労働時間:168時間
基礎賃金(時給):1,786円

残業の種類残業時間残業代
時間外労働60時間133,950円
時間外労働(深夜)20時間53,580円
法定休日労働8時間19,288.8円
法定休日労働(深夜)0時間0円
合計206,819円

固定残業代の計算方法

固定残業代とは、毎月の給与にあらかじめ時間外労働時間(残業時間)を定めておき、毎月定額で支払う残業代のことです。固定残業は、みなし残業と呼ばれることもあります。

固定残業時間が30時間の場合、労働者が月に30時間以内の残業をしても、毎月決められた固定残業代しか支払われません。残業が1時間でも決められた固定残業代が支払われます。

固定残業時間を超える残業をした場合は、超過残業代として通常の残業代と同じ方法で算出した残業代が加算されます。固定残業時間が30時間で40時間の残業をした場合、固定残業代+10時間の残業代が支払われます。

固定残業代の計算は、手当として支給するか、基本給に組み込むかの2種類の方法があります。

手当として支給する場合の固定残業代

手当として支給する場合の固定残業代は、以下の計算式で求められます。

固定残業代=1時間あたりの賃金×固定残業時間×割増率(1.25)

1ヶ月間の固定残業代の計算において、1円未満の端数が出た場合は、50銭未満は切り捨て、50銭以上は1円に切り上げます。(四捨五入)

1時間あたりの賃金は、以下の計算式で求められます。

1時間あたりの賃金=給与総額÷月平均所定労働時間

月平均所定労働時間は、以下の計算式で求められます。

月平均所定労働時間=(365日-年間休日)×1日の所定労働時間÷12ヶ月

手当型固定残業代の計算例

給与総額30万円、月平均所定労働時間168時間、固定残業時間30時間の場合
30万円÷168時間=1785.71円⇒1,786円(1時間あたりの賃金)
1,786円×30時間×1.25=66,97.5円⇒66,968円(固定残業代)

計算の便宜を考慮して、算出した固定残業代を最終的に100円未満で切り上げたり、1,000円未満で切り上げることもできます。

上記の例であれば、67,000円を固定残業代として支払っても構いません。

基本給に組み込む場合の固定残業代

基本給÷(月平均所定労働時間+(固定残業時間×1.25))×固定残業時間×1.25

基本給に固定残業代を組み込む場合は、固定残業代を含む基本給をもとに計算します。

当サイトの固定残業代の計算式はこちらを利用しています。

基本給組み込み型固定残業代の計算例

基本給30万円、月平均所定労働時間168時間、固定残業時間30時間の場合
30万円÷(168時間+(30時間×1.25))×30時間×1.25=54,744.52円⇒54,745円(固定残業代)

計算の便宜を考慮して、算出した固定残業代を最終的に100円未満で切り上げたり、1,000円未満で切り上げることもできます。

上記の例であれば、100円未満で切り上げて54,800円としたり、1,000円未満で切りて55,000円とすることもできます。

固定残業代を超過した分の残業代

固定残業代の残業時間を超過した分の残業代は、別途計算する必要があります。

1時間たりの超過分残業代=1時間あたりの賃金×残業時間×割増率(1.25)

割増率は月60時間までは1.25倍ですが、残業時間が月60時間を超える場合には、超えた時間は1.5倍になります。

1時間あたりの賃金は、以下の計算式で求められます。

1時間あたりの賃金=月給÷月平均所定労働時間

月給には、基本給や諸手当が含まれます。

月給35万円、月平均所定労働時間168時間、超過残業10時間の場合
35万円÷168時間=2,083.33円⇒2,083円(1時間あたりの賃金)
2,083円×10時間×1.25=26,037.5円⇒26,038円(超過残業代)

超過分の残業時間が10時間の場合は、20,830円の残業代が支払われます。

固定残業代の上限は45時間?

2019年4月に労働基準法が改正され、残業時間は原則として月45時間、年間360時間の上限が定められました。

月45時間(年360時間)を超える残業は罰則の対象になります。

ただし、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合には、時間外労働が年720時間以内、時間外労働+休日労働が月100時間未満、2~6ヶ月平均80時間以内となっています。

月45時間を超えることができるのは年6ヶ月までと決められています。

上記のことから固定残業代の上限を45時間超にする場合は、違法となる可能性があります。

固定残業時間を何時間に設定するかは、事業主と労働者との合意によって決まりますが、1ヶ月45時間を超過する月が年7ヶ月以上ある場合には違法となる可能性が高いです。

固定残業時間が45時間を超えて設定されている場合は、未払い残業代が発生している可能性があるので、疑問に思った方は弁護士に相談してみてください。

運送業、建設業、医師の上限

2019年から時間外労働に上限が設けられましたが、「運送業、建設業、医師」は準備期間として5年間、適用が猶予されていました。

2024年3月で猶予期間が終了し、2024年4月からは、運送業、建設業、医師についても上限が変更されます。

運送業上限は月45時間、年360時間。特別な事情がある場合は年960時間以内。
建設業上限は月45時間、年360時間。特別な事情がある場合は年720時間以内。
医師上限は年960時間。地域医療のためにやむを得ず上限を超える場合は年1,860時間以内。

管理職の残業代

管理職になると残業代が出ないと思っている方も多いですが、全ての管理職の残業代が出ないわけではありません。

役職手当に残業代が含まれていると説明を受けた人もいるかもしれませんが、役職手当と残業手当は別物です。

ただし、管理職のうち「管理監督者」の立場にある人は残業代が出ません。

管理監督者に該当する場合は、残業手当や休日出勤手当は支給されません。

管理監督者とは

管理監督者に当てはまるかは、役職名で決まるわけではなく、職務内容や責任と権限、勤務様態などの実態によって判断する必要があります。

労働条件の決定その他労務管理について、経営者と一体的な立場にあり、労働時間等の規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有していなければ、管理監督者とは言えません。

労働条件の決定その他労務管理について、経営者と一体的な立場にあるというためには、経営者から重要な責任と権限を委ねられている必要があります。

「課長」「リーダー」といった肩書があっても、自らの裁量で行使できる権限が少なく、多くの事項について上司に決裁を仰ぐ必要があったり、上司の命令を部下に伝達するに過ぎないような者は、 管理監督者とは言えません。

管理監督者は、その職務の重要性から、定期給与、賞与、その他の待遇において、一般労働者と比較して相応の待遇がなされていなければなりません。

※厚生労働省

一般的な係長やリーダークラスの管理職では、管理監督者とは言えないでしょう。課長でも該当しない場合も多いと思います。

①重要な職務内容を有している、②重要な責任と権限を有している、③賃金等がその地位に相応しい待遇であることがポイントになります。

勤務様態も関係してくるため、労働時間などが厳格に管理されているような立場の人は、管理監督者とは言えません。

Webマーケター/ファイナンシャルプランナー。埼玉県飯能市出身、1978年12月25日生。趣味は登山。Webライター歴23年。 個人で自動車ローンや住宅ローンを利用したことがあり、起業してからは法人で銀行融資や日本政策金融公庫の一般貸付、マル経融資でお金を借りた経験があります。 株式投資歴は20年以上で、現在は個別株投資やベンチャー投資をしつつ、NISAつみたて投資枠でオルカン、S&P500、日経225に投資しています。 FP技能士、宅地建物取引士、日商簿記検定、証券外務員の資格を保有。
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